都市計画の見直しについて





都市計画の見直しの経過




代表質問


 平成13年3月定例会において、誠信クラブを代表して、「線引きの見直し」について代表質問。
 プロジェクトチームを発足するという市長答弁。

★詳細は質問通告書議事録を参照


請願の紹介議員


 平成13年6月に、岡山県宅地建物取引業協会・井笠支部から「笠岡市の都市計画の見直しに関する請願」の紹介議員となる。


請願審査


 平成13年6月定例会において、建設常任委員会に付託されるが、内容が通常の請願と違うという事と、税収(固定資産税・都市計画税)も絡んでくるので建設常任委員会のみでの請願審査は無理がある。


請願取り下げ
 

 平成13年9月定例会で、上記の理由で請願を取り下げる。そして議会全体で勉強会を開く事とした。

「都市計画勉強会」発足


世話人・・・角田訓也  
相談役・・・議長・副議長・建設常任委員会委員長


第1回・都市計画勉強会


平成13年10月24日開催

議員26名のうち19名参加

@都市計画制度について

A改正都市計画法について

B笠岡市都市計画の概要について

C近隣市町村の都市計画の現状について

D都市計画区域区分見直しにかかる調整会議の経過について

講師・・・建設産業部・都市計画課、課長・主幹


第2回・都市計画勉強会

平成14年12月21日

議員26名のうち14名参加

@調整会議の進捗状況について

A前回勉強会を踏まえた質疑

(a)都市計画税について

(b)市民生活の具体的な影響について

(c)調整区域を設けた意味について

(d)50戸連たんについて

講師・・・都市計画課・建築課の課長・主幹

    

宮崎県都城市・行政視察


平成14年2月13日

誠信クラブの5名で行政視察
都城市の線引き廃止の経過と現状について

★詳細は行政視察報告書を参照


第3回・都市計画勉強会

平成14年2月20日

議員26名のうち14名参加

@線引き、未線引きのメリット・デメリットについて

A線引きと駅前区画整理事業の関連について

B農業振興法について


個人質問


平成14年3月11日

再度、線引き問題について、個人質問

★詳細は質問通告書議事録を参照


第4回・都市計画勉強会


平成14年4月19日

議員26名のうち9名・笠岡市建設産業部長・都市計画課、課長・参事・係長・企画政策課・参事・議会事務局員・合計15名参加

坂出市の都市計画の見直しについて


「都市計画勉強会」とりあえず解散

 笠岡市議会は、2002.05.13に議長・副議長・各常任委員会・各特別委員会が、すべて改選となる。
 現在の3つある特別委員会のうち、「笠岡湾干拓土地有効利用特別委員会」を、笠岡湾干拓だけでなく、笠岡市全体の土地利用計画を議論する特別委員会にしようという一部の動きがある。
 できれば、今までの「都市計画勉強会」がそうした発展的な形で進む事を願っている。


笠岡市議会・第4回・都市計画勉強会


行政視察

2002.04.19

香川県坂出市

 「線引き廃止の取り組みについて」



坂出市を視察に選んだ理由

 第4回の都市計画勉強会を坂出市の行政視察にしたのは以下の理由からであった。

@笠岡市の人口・約59,000人・坂出市の人口・約58,000人と人口が同程度であるし、周辺の自治体が都市計画の制限が緩いという同じような条件である。

A坂出市は、笠岡市と比べ「都市計画の見直し」に早くから積極的に取り組んでいる。

B勉強会という事で、通常の議員・行政視察と違って日帰りの勉強会にしたかった。坂出市は笠岡市から瀬戸中央道を利用して車で約1時間で行ける。


坂出市の現状


線引きの決定

 昭和43年6月15日、高度成長の社会経済情勢下においてスプロール化の防止を図る目的で線引き制度を規定した新都市計画法を導入。
 昭和46年9月21日に坂出市を含む3市2町で構成する香川中央都市計画区域を指定。線引き決定。


隣接市町への転出が進行・・・人口減


 昭和52年の67,734人をピークに人口減が加速、現在58,000人となる。
 隣接市町(2市5町)で昭和60年から平成12年までの15年スパンで人口の減少しているのは皆無。坂出市のみ減少。


人口減は線引き制度では
・・・

@行政区域の75%が市街化調整区域

A線引きにより、市街化区域と調整区域との土地価格の格差が拡大。市街化区域の地価が急騰。

B未線引き都市計画区域や全く規制のない都市計画区域外(白地)が隣接市町に設定されている。

C隣接市町において住宅地や住宅(マンションを含む)の供給が顕著。

Dモータリゼーションの進展に伴い狭隘な県土に高規格の道路が縦横無尽に整備され、時間距離が大きく延びる。


非常事態
・・・線引き廃止すべき

@危機的な状態を脱出するためには線引き廃止が必要。

A瀬戸大橋架橋・四国横断自動車道の整備等、国家的なプロジェクトや鉄道高架事業が連続して実施されたが、今後はそうした大規模プロジェクトの予定は全くない。

B法改正(線引きの要否を県が判断)を契機として、全力を挙げて、この好機に線引きを廃止しなければならない。

C線引きが廃止されても、都市計画法を含めた他法令の網は引き続き被っていくので、宅地化や開発行為に対し一定の制限を加える措置の実施や他法令の規則等により、今後も優良農地や自然保護は図られる。


線引き廃止に向けた対応

@平成13年6月定例会で、「坂出市における線引き廃止に関する意見書」を全会一致で採択。

A「広報さかいで」の平成13年8月・9月・10月号と連続して線引き問題について特集記事を掲載。

B各自治会(校区単位)で、改正法の説明と線引き制度に関する意見交換を行い、「都市計画法の線引き廃止に関する要望書」の署名を集める。

C坂出市として「線引き廃止」の方向で意見統一を図り、国・県に対して強力な運動を展開。


線引き廃止の目処が立ちそう

 平成16年に線引きを廃止の目処がつきそうという事で、今後、旧調整区域の「土地利用コントロール制度(緩やかな規制)」を調整検討を行う。


 笠岡市の場合、やっと今年から本格的に「都市計画の見直し」を取り組むという事で、坂出市の取り組みと比較すれば、かなり遅れている。

 笠岡市は、これから3年かけて土地利用計画を策定し、マスタープラン策定という手順を歩む。

 坂出市は、旧調整区域に緩やかな規制を考えている。というのも都市計画税を今まで全く賦課していないという事で、こういう形でも市民の理解を得られるのかもしれない。

 しかし笠岡市においては、市街化区域に都市計画税を賦課しているという現実から、たとえ線引き廃止になったにしても、旧調整区域には旧市街化区域より強い規制が必要ではないかと私なりに考えている。

 どちらにしても、線引き廃止が目的ではなく、いかにこれからの街づくりを考えなければならないかという原点に戻ってみなければならない。