<平成13年9月定例会・一般質問>
 (2番目)


平成13年9月10日(月) 10:04〜10:47 


 情報化について・イベントの集約について


質問と答弁の要旨(市議会便りの原稿)


議員 情報化が遅れている本市において、各課それぞれのホームページが必要と考える。それも職員の手作りで常に新しい情報を提供する必要があると思うが、どのように考えているのか尋ねる。

市長 ホームページを利用した行政情報の提供は、今後積極的に進める必要がある。ホームページを利用して行政の情報化を進める場合に、情報化時代に対応した職員の育成、職員の情報化教育の観点から、各課の職員で制作するというのも一つの方法である。

議員 職員の情報化教育について尋ねる。

市長 知識、技術の習得も含めてパソコンの研修が行われる施設が必要である。場所の選定、運営方法など今後早急に検討したい。

議員 部長・課長に一番に情報化を理解して戴きたい。

市長 今後も部長・課長のパソコン研修を積極的に対応していきたい。

議員 教育の情報化を推進するに際して、指導者の養成について尋ねる。

教育長 平成12年度の調査で、市内の教員のうち、パソコンの操作が出来る割合は約52%。生徒に指導できる教員は約27%で、全国平均よりやや低い。現在、情報化推進コーディネーター事業を実施している。本年度も4人の講師を約120回にわたって各学校へ派遣している。すべての教員がパソコンの操作ができるように、研修の機会を十分確保したい。

議員 平成12年度・13年度で小学校で一人に一台。中学校で二人に一台のパソコンが整備されるが、一度整備したら終わりではない。計画的な更新が必要である。

教育長 今回整備している教育用コンピューターは五年リースである。リース期間が終了した後に、関係部署と協議したい。






情報化について(質問の全文)

 現在、CATVに限らず、各社様々なインターネット接続サービスを拡大しています。
 一年前は、本市において、常時接続というサービスは皆無でした。ところが昨年末の、NTTのフレッツISDNのサービス開始で常時接続という夢が実現しました。
 そして本市においても、本年7月からは、ISDNの20倍以上のスピードで通信できる、フレッツADSLがサービスを開始致しました。
 と申しましても、フレッツADSLは笠岡においては、NTTの62局と63局しかサービスを受けることができません。
 しかし、これから3年間かけて双方向のCATV網を整備すれば、インターネットの接続環境は大幅に改善され、デジタルデバイトの解消が期待されると思います。

 そうしたインターネットの接続環境が改善される中、本市の行政情報・本市の魅力をもっともっと積極的に市民に提供しなければならないはずです。
 本市のホームページもかなりの方々が訪れていますが、まだまだ充分な内容とは言えないと思います。もっともっと充実した内容に進化させて情報化をより一層推進する必要があるはずです。

 日経パソコンの8月20日号に、2001年3月時点で市制を施行している都市と東京23区を加えた、691都市の「インターネットの接続環境」と「行政の情報化」について調査し、回答のあった527都市の調査結果が掲載されておりました。
 
「インターネットの接続状況」を示す「ブロードバンド」の本市のランキングは、527都市中351位という事で、全国的に低いレベルなのですが、今後のCATVの整備で3年後には、かなり改善されるでしょうし、NTTのサービス拡大。ヤフーBBをはじめとした各社のサービス拡大等で接続状況については、急速に進歩すると思われますので、今回は申し上げません。
 「行政の情報化」についてですが、調査項目として、Webサービスとして、@観光情報、A自治体行事の案内、B公共施設の案内、C夜間や休日に利用できる病院の紹介、D報道発表資料、E議会議事録、F要望や質問の受け付け、GWebサイト情報の検索、H公共施設の予約、I行政手続きの申請、J動画や音声の利用、Kアクセス数。
 また、庁内情報化として、@パソコンの導入状況、Aグループウェアの導入状況。また施策として@情報化の基本計画、A独自のIT講習会、Bインターネット接続環境の整備。
 これら行政の情報化を総合的に調査した結果、本市は527都市の中で286位という事です。岡山県内10市では、回答のなかった玉野市を除いた9市で実に最下位なのです。調査の方法で、正確さがどこまでのものかという問題もありますが、とにかく笠岡の情報化は遅れていると言わざるを得ません。

 全国の1位は、岐阜県可児市。2位は岡山市と神奈川県藤沢市。全国7位にお隣の井原市。そして県内では、高梁市が46位。新見市が58位。津山市と備前市が97位。倉敷市123位。総社市235位。そして笠岡市が286位なのです。
 接続環境と行政の情報化と含めた総合順位でも、笠岡は県下で最下位なのです。
 私も、この記事を見て唖然と致しました。
 早速、上位の自治体のホームページを順番に、チェックしました。
 さすが、上位の自治体のホームページには、それなりのものがありました。トップの岐阜県可児市を日経パソコンでは以下のように述べております。
 可児市では、各部署の端末で情報を入力すると、Webサイトの「新着情報」欄に自動的に掲載されるシステムを構築。さらに、市長が参加する「IT推進情報本部」で、毎月各課が発信した情報を把握する仕組みを導入して、情報の質と量の維持に努めているという。可児市が最初の情報化基本計画を策定したのは1992年。その後、計画を見直しながら、庁内の情報化や地域のインターネットインフラの整備などにも取り組んでおり、市制施行都市としては中規模ながら、行政サービス情報化ランキングの首位になったと掲載されております。
 
ランキング上位のホームページは、とにかく情報量が豊富ですし、常に新しい情報が掲載されております。そして、各課がそれぞれのページを持ち、様々な情報を提供しております。例規類集の検索、議会議事録の検索、各種情報の検索ができ、常に新しい内容に更新されております。
 こうしたホームページは、業者で作られたものもありますが、職員の手作りが主流だと思われます。なぜならば、情報の更新が早いのです。情報化の時代、業者で作られた見かけきれいなホームページでも、更新されていない古い内容であれば、全く意味がありません。見かけが良いホームページが魅力あるホームページではありません。
 魅力あるホームページは、常に新しい情報を豊富に提供しております。新しい情報を提供するには、担当者がいつでも、きめ細かく更新しなければなりません。
 つまり職員が苦労して、手作りしたホームページなら、いつでも簡単に情報の更新が可能なのです。
 
 私も、恥ずかしながら自分自身ホームページを手作り致しました。内容は、まだまだ未熟なのですが、常に新しい情報を提供しようと、毎日、掲示板に書き込みもしますし、できるだけきめ細かく更新を心がけております。
 
 本市のホームページも、税務課や都市計画課、議会事務局がそれぞれのホームページを持っていますが、やはり全ての課でホームページを手作りで作成し、常に新しい情報を提供する必要があると思います。
 手づくりで作成することによって、何よりも職員の情報化教育を推進できるはずです。
 
 それでは具体的に質問に移ります。

(1)  行政の情報化について

 @各課、それぞれのHPが必要です。それも委託して作成するのではなく、各課の職員の手作りによる情報発信が必要と考えますが市長のお考えをお尋ね致します。

(市長)

 A電子市役所についての取り組みをお尋ね致します。

 B職員の情報化教育についてお尋ね致します。

 C職員に対してのパソコン整備計画については、先ほどの馬越議員さんの質問にお答え戴きましたので結構です。



(2)  笠岡の魅力の情報化について

 @本市のHPによって、本市の魅力を全国・全世界に情報発信する必要があると思います。市長のお考えをお尋ね致します。

(市長)

 A市内の様々なHPをリンクして、本市全体の情報化の推進が必要だと思います。そのためには、市民に対しての情報化の理解を得るために、今以上の支援が必要と考えます。市長のお考えをお尋ね致します。



(3)  教育の情報化

 次に、教育の情報化について質問させて戴きたいと存じます。
 去る8月3日、笠岡市議会・議員研修会として岡山リサーチパークで、倉敷芸術科学大学・小林助教授の講演会が開催されました。演題は、「IT社会と地方自治」です。
 その中で、教育の情報化について、指導者の養成が大変重要であるとおっしゃられておりました。そしてまずは、教育委員会の考え方を変えなくてはならないと力説されておりました。
 現在、小中学校の先生は、情報化についての専門的な教育を受けている方もいらっしゃると思いますが、まだまだ少ないようです。
 情報化教育を推進するためには、その指導者の能力が問われるはずです。情報化教育の原点は、メールの発信から、インターネットによる情報検索です。当然、指導する先生はそれら基本的な事を、自分自身が使いこなさなくてはならないわけです。
 近い将来、すべての科目がインターネットを利用した教育になるという現実が、目の前に迫っているのです。

 @教育の情報化を推進するに際して、指導者が充分に整っていないと言われております。指導者の養成についてのお考えをお尋ね致します。

 次に、小中学校のパソコン整備についてお尋ね致します。
 平成12年度・13年度で、小中学校教育用コンピューター整備事業を行っております。小学校においては、2人に1台。中学校においては1人に1台整備されるわけですが、一度整備すればそれで終わりではありません。
 現在のパソコンは、毎年、毎年、処理速度や記憶容量、ソフトが猛烈なスピードで進化しております。5年前のパソコンでは、時代の流れに遅れてしまいます。おそらく使い物にならない状態になると思います。

 A小・中学校のパソコン整備について、ハードの更新を絶えず続けていかねばならないはずです。計画的な更新についてのお考えをお尋ね致します。



イベントの集約について

 イベントの集約については、過去何度も質問させて戴きました。
 イベントは、短期に集中する方が相乗的な効果が期待されます。他のイベントと一緒に開催することによって、1足す1が2ではなく、それ以上の1足す1が3とか4とかの効果が生じるはずです。
 現在あるそれぞれのイベントを集約することによって、各地から人が集まっていただけるような、笠岡が誇れる独自のイベントとして育てることができないかと思うわけです。
 以前、夏のイベントの一つとして、笠岡小学校校庭で行われておりました「ふるさと祭り」は、現在休止となっております。それらのイベントも再度考えてみる必要もあるのではないでしょうか。 夏祭り笠岡の「よっちゃれ総踊り」「花火大会」。また本年は9月30日に開催予定の「ふれあい空港」の「大地と大空のカーニバル」等と一緒に、今後のイベントを考えていく必要があるかと思います。

 岡山市では今年から夏のイベントの集約を行いました。集約により、相乗効果で大変盛会なイベントとなったという事です。
 本市のイベントも集約が必要と考えます。来年は市制施行50周年の節目の年でもあります。集約により、笠岡らしい元気あふれるイベントとして育てていく事ができないでしょうかお尋ね致します。




(市長答弁)

 ご質問の1点目、「行政の情報化について」の「各課のホームページが必要であると思うがどうか」についてお答え致します。
 全国的なインターネット利用者数は、平成12年末においては4,708万人と推計され、5年後の平成17年におけるインターネット利用者の推計は、8,720万人になると予想されております。
 笠岡市におきましても従来からの電話によるインターネットの利用に加えて、CATVによりますインターネットの利用が出来る環境が整う状況にあるなど、インターネットの利用者の大幅な増加が予想されております。
 このように、インターネットの利用者が急激に増えている現状におきましては、ホームページを利用した市民への行政情報の提供は、行政として積極的に進める必要があると考えております。
 このホームページの作成におきましては、民間業者に依頼して行う方法や市役所の職員が独自に行う方法などがございますが、角田議員さんの言われますように、ホームページを活用しての行政の情報化を進める場合に、情報化時代に対応した職員の育成という、言い換えれば「職員の情報化教育の観点」から、ホームページの作成を各課の職員で製作するというのも一つの方法であろうと考えます。
 ただ、ご承知のように、ホームページは魅力あるホームページでなければ、ユーザーから見ていただけないということがございますので、角田議員さんのご意見も踏まえまして、今後検討を致したいと考えております。

 続いて「電子市役所について」お答え申し上げます。電子市役所につきましては、昨今、いろいろな角度から盛んに言われておりますが、その中でインターネットを利用しての電子市役所についてお答え申し上げます。
 現在、市民の方々がインターネットを利用して、行政サービスが受けれるようにすることを検討致しております。インターネットを利用しての市民サービスを行う場合、笠岡市だけで対応できる体育館や市民会館などの公共施設の予約や、国、県、近隣の市町村との連携が必要な住民票の写しの交付などがございます。
 電子市役所を実現する取組みにおきましては、行政情報の電子化を進め、さらに行政手続の電子化を進めて参りたいと考えておりますが、まず笠岡市が単独で取り組めるものから計画してまいりたいと考えております。

 続いて「職員の情報化教育について」お答え致します。職員の研修におきましては、知識の習得、技術の習得も含めて、パソコンの研修が行える施設が必要でございます。このため、場所の選定、運営方法など今後早急に検討をして参りたいと考えております。

 パソコンの整備につきましては先ほど馬越議員さんに申し上げましたとおりでございます。

 続いて2点目の「笠岡の魅力の情報化について」お答え致します。
 平成13年版の通信白書によりますと、日常生活における様々な情報の取得に際して、最も良く利用する情報源は、レジャーなどの観光情報や娯楽情報、商品、製品情報といった、自ら能動的に取得する情報は、インターネットを利用する方々の間では、インターネットの利用がテレビ・ラジオや新聞・雑誌などの既存媒体を上回る結果となっております。
 これは、情報検索におけるインターネットの情報量の多さと範囲の広さ、情報検索の容易さなどからであると思います。このようなことからも、笠岡市の魅力をホームページによって紹介することは笠岡市を多くの方々に知っていただく方法としては、大変有効な方法と考えます。
 また、角田議員さんの言われますように、市民の方々が笠岡市のホームページをご利用になれるポータルサイト的なホームページの製作も必要であろうと認識を致しております。
 ホームページを通じて、行政情報の積極的な提供と合わせて、市民の方々から笠岡市政へのご質問やご意見を広く頂戴し、市民の声が十分に反映できる開かれた体制づくりを進めることで、市民の方々の情報化へのご理解をいただきたいと思います。




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