議会運営委員会
行政視察

2007.08.23





青森県黒石市
「議会運営について」



青森県黒石市

 黒石市は津軽平野の東南部に位置し、総面積の80%が山岳地帯となっている。
 旧黒石町は、津軽を統一した津軽為信の孫である信英が1656年に津軽藩んら5千石を分地して黒石城主となって城下町として陣屋を中心に栄えた。
 明治以後も南津軽郡役所として政治・文化の中心地として発展してきた。
 近年では、「中町こみせ」が国の重要伝統的建造物保存地区に選定されるなど城下町の風情を残した街並みや建造物が評価されている。
 人口は約39,000人、面積は約216.96ku。


黒石市役所

黒石市議会・委員会室
 
黒石市議会

 黒石市議会は16名(法定数26名)の議員で、総務教育委員会6名・経済産業委員会5名・民生福祉委員会5名の3常任委員会で、議会運営委員会は6名である。
 議会運営委員会は3人以上で構成する会派の議員数の比率で選出している。
 議会運営委員会では、議席、会期・日程、一般質問の通告内容・請願・陳情・意見書の取り扱い、委員会付託に関すること、特別委員会の設置、選挙に関すること、議会関係の例規に関すること、議場の秩序維持、運営上の問題を協議している。
 議会事務局は定数6名で現員5名である。
 議会だよりは発行していない。ただし黒石市の広報を月に2回発行しており、その中で議会関係も掲載している。


一般質問


 黒石市議会では代表質問は行っていない。個人質問は毎定例会に行っている。
 個人質問は、1回目にすべての項目について演壇で一括質問を行い、執行部からは大項目ごとに答弁を行なう。
 再質問は自席で一括質問を行ない、最初の壇上での質問時間は30分以内とし、答弁を含め1時間以内を努力目標としている。
 尚、質問回数は2回と定めている。
 通告は告示と同時に受付し、順位は申し込み順である。ただし告示当日午前10時まで通告したものについては抽選により順位を決定している。
 締切日は、議会運営委員会開催日の午前10時までとしている。
 質問者は概ね10人前後で2日間が常例となっているが、1日の質問者数は6人までと申し合わせている。
 

黒石市議会・本会議場

黒石市役所・1階

厳しい財政

 黒石市では、平成19年度の一般財源総額で前年度比で4.4%の約5億円の減という、大変厳しい財政状況になっている。
 こうした極めて厳しい歳入環境下で、地区公民館の指定管理者制度の移行や事務事業の見直し、起債発行の抑制等よるプライマリーバランスの大幅な改善など、これまでの行財政改革の取り組みを加速させ、財政の健全化を最重点とした5年連続でのマイナス予算ながら、平成16年度以来となる単年度における収支均衡を確保している。
 議会の見直しも積極的で、平成15年4月の選挙までは20名の議員定数を、平成19年4月の選挙では16名の議員定数まで削減している。
 また政務調査費も平成17年度から廃止している。


短命市返上・健康長寿市対策事業


 青森県は平均寿命が低いなかもで、黒石市は青森県内でも特に低いという。
 そのため、健康づくり推進事業、生活習慣病予防対策、こころの健康づくり事業を推進している。
 「腹八分目」とか「塩分控えめ」というような具体的なキャッチフレーズで健康づくりを推進し、平均寿命を高め、自殺者の減・人口減に歯止めをかけるという具体的な取り組みに目を引いた。
 町を元気にするには、まずは人口減に歯止めをかけて産業の活性化を推進していかなければならないと思う。
 黒石市議会の現状をいろいろ伺う中で、議員定数を削減すると議会での議論も低下して議会本来の機能が発揮できていないように感じた。
 
 

「腹八分目運動」の垂れ幕