環境福祉常任委員会 行政視察 2007.04.27 |
秋田県横手市 横手市は、平成17年10月1日に、横手市(よこてし)・増田町(ますだまち)・平鹿町(ひらかまち)・雄物川町(おものがわまち)・大森町(おおもりまち)・十文字町(じゅうもんじまち)・山内村(さんないむら)・大雄村(たいゆうむら)の1市5町2村が合併した市で、秋田県では秋田市に次ぐ人口になった。 横手市は秋田県南部の横手盆地の中央部に位置し、東の奥羽山脈から流れる横手川が市街地を流れる。南北に国道13号及び湯沢横手道路、東西に国道107号及び秋田自動車道が通る交通の要衝である。 2月に行われる「かまくら」が全国的に有名である。 人口は約104,000人、面積は約693.59km2。 |
横手市役所 本庁南庁舎(横手平鹿広域交流センター) 北庁舎(行政センター) |
横手市議会・第2委員会室 |
次世代育成支援計画 「夢はぐくむ ゆきんこプラン」 〜子どもが 親が 地域で育つ 笑顔あふれるまち〜 5つの基本目標 1.子育てを支える仕組みづくり すべての子育てをする人と、子どもたちに対して必要なサービスを提供する仕組みづくりを推進する。 2.親と子の元気・健康づくり 親子で健康の大切さを理解し、健やかに、明るく、安心して成長できるように「元気」づくりを推進する。 3.生きる力に満ちあふれた次世代ひとづくり 次代の担い手である地域の子どもたちが、豊かな人間性と生きる力をはぐくみ、さらに家庭を築き子どもを生み育てる喜びを感じていけるよう、親と子がともに学び、育ちあう機会の創出を推進する。 4.子育てしやすい安全安心の環境づくり 子どもを安心して生み育てることができる安全な環境をつくるため、関係各機関の連携強化を図るとともに、子育てバリアフリーの視点を取り入れた地域の子育て環境の整備のほか、犯罪を未然に防ぐ取り組みを推進する。 5.職場と家庭 子育てを応援する社会づくり 働きながら子どもを育てている人のために、多様で弾力的な保育サービスの充実を図る。また、働き方の見直しや、子育て環境に配慮した企業の取り組みが促進されるよう企業への働きかけにも取り組んでいくと同時に、父親が子育てに目を向け、家庭全体が協力して子どもを生み育てていく意識を社会に広める。 |
次世代育成支援計画 横手市では、平成17年3月に作成した次世代育成支援地域行動計画に基づき、様々な子育て支援等の施策を展開している。 この計画は、福祉をはじめ保健・教育・労働・生活環境などの各分野にわたる次世代育成、子育て支援に関する総合的な計画であり、次の時代を担う子どもたちが健やかに生まれ育つことができ、男女が互いに尊重・助け合いながら安心して楽しく子育てが出来る家庭と地域社会づくりを目指している。 計画の期間は、平成17年度から5年間を第1期とし(前期計画)、前期計画の見直しを平成21年度に行ったうえで、平成22年度からの5年間の後期計画を定めることとしている。 計画策定段階で高校生の意見を聞いたり、市民アンケートにより様々な意見を反映している。また計画も前倒しで達成している状況である。 |
市立横手病院の沿革 市立横手病院は明治22年12月公立横手病院として開院された。 かつて医療供給体制の未熟低迷な時代に、平鹿郡の委託を受け、看護婦養成所の設置により看護婦等の養成を行う一方、貧困者に対しては施療を行ったりしてていた。また診療所の開設や伝染病隔離病舎を竣工させるなど日々たゆまぬ診療業務の傍ら、地域住民のための各種公衆衛生活動など、一貫して地域住民のための地域医療確保に努めた。 昭和35年地方公営企業法に基づき同法の全部適用を実施、昭和41年1月地方公営企業法の一部改正に伴い管理者(院長)を設置、昭和59年8月、診療科目の充実や診療・管理等の老朽化により全面改築に着手し、平成4年8月に完成した。 その後も健康管理センター等、MRI等が改築され、地域の中核病院に施設設備が整った。 また平成15年10月30日には厚生労働省から臨床研修病院(単独型)の指定や、平成16年1月には診療科目を15科目に充実した。 「安心できる良質な医療の提供」と「心ふれあう人間味豊かな対応」をスローガンとして地域医療の充実に努めている。 平成14年 自治体立優良病院表彰受賞 平成16年 自治体立優良病院総務大臣表彰受賞 |
市立横手市民病院・全景 |
市立横手病院の概要 開設者・・・横手市長 管理者・・・病院長 診療科目・・・ 内科・消化器科・呼吸器科・循環器科・アレルギー科・外科・整形外科・小児科・産婦人科・泌尿器科・眼科・心療内科・リハビリテーション科・放射線科 病床数・・・一般病床250床、感染症床4床 平成14年に新基本理念を策定 「地域の人々に信頼される病院を目指します」 「安心できる良質な医療の提供」 「心ふれ合う人間味豊かな対応」 平成14年に新基本方針を策定 「患者様中心の安全な医療の提供に努めます」 「地域医療・保健に貢献します」 「健全な病院経営に努めます」 |
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経営改善のための具体例 ・公立横手病院経営健全化計画書の策定 (平成5年度から平成10年度までの6年間) ・収支改善委員会の発足 1.薬品部会 (1)購入価格交渉を行う購入委員会(5名)を組織し、薬価差益20%目標とし、再交渉の実施 (2)在庫管理委員会(各職場の責任者)を設置し、在庫のABC管理の導入。 (3)OA化による労力削減と正確な処理 2.材料部会 (1)在庫管理委員会(各職場の責任者)による在庫量の調査及び適正在庫の決定→OA化の実施(SPD管理) (2)購入委員会によるメーカーの統一化及び購入価格の適正化 (3)業者による院内PR活動の規制及び指導・管理の徹底 3.給与部会 (1)人員配置の適正化(条例定数の見直し) (2)業務改善による時間外手当の削減 (3)ワークシェアリングの実施 4.一般経費部会 (1)効率的予算執行の徹底 ・・・各種委託料の徹底的見直しによる再価格交渉の実施 (2)共済会価格を参考とした高額医療機器の徹底した価格交渉(1,000万円以上対象) 5.その他の具体例 (1)地域ニーズの反映 ・・・病診・病々連携の推進 ・・・在宅医療の推進 ・・・検診事業の拡大及び二次検診者の予約制導入 (2)病院理念の組織的基盤 ・・・朝の挨拶運動の実施 ・・・接遇の更なる向上 (3)医療の質の向上 ・・・医師確保(常勤医師15名を23名までに) ・・・医療事故防止・院内感染対策 ・・・療養環境の整備 (4)患者の満足と安心 ・・・オーダリングシステム及び予約制の導入による外来患者の待ち時間の短縮 ・・・プライバシーの保護 ・・・給食サービスの改善(調理師メニュー等) (5)病院運営管理合理性 ・・・健全経営の確保 ・・・請求漏れ防止対策及び査定減の減少 |
経営改善による具体的効果 1.料金改定等による増収 ・・・・・・(115,000,000円) (1)室料差額及び分娩料の引き上げ (2)看護料の格上げ (3)各種加算料の取得 2.収支改善委員会発足による経費の節減 ・・・・・・(18,700,000円) (1)薬品納入価格の再交渉 (2)診療材料の統一化による節減 (3)委託料等の再価格交渉 3.人件費の削減 ・・・・・・(43,850,000円) (1)勧奨退職による職員給与費の減 (2)市長部局との人事交流による職員給与費の減 (3)ワークシェアリングの実施 4.入院収益・外来収益の確保 ・・・・・・(168,300,000円) (1)病床利用率の向上(85.4%→86%→88%) (2)予約制を導入し、待ち時間の解消に努め、外来患者の増加を図った (3)発生源での請求漏れ防止対策にむ努めた 5.SPD管理の導入 (1)業務の効率化及び不良在庫の削減 患者様の権利及び責務 ・患者様には、平等かつ公平に医療を受ける権利があります ・患者様には、診断・治療・経過についての説明を受ける権利があります ・患者様には、治療法を選択し、同意の上で医療を受ける権利があります ・患者様には、プライバシーを尊重される権利があります ・患者様には、疾病を克服するために提供される医療に協力し治療に支障がないよう配慮する責務があります 現在のスローガン 1.患者ニーズへの対応 2.良質な医療の提供 3.健全な病院経営 |