誠信クラブ
行政視察

2007.04.13




京都府京丹後市
「新エネルギーについて」


京都府京丹後市

 京丹後市は、平成16年4月、峰山・大宮・網野・丹後・弥栄・久美浜町が合併し、市制を施行した。
 市制により、中郡、竹野郡、熊野郡は消滅した。
 市役所は旧峰山町にある。市域を北近畿タンゴ鉄道宮津線が走っているが、市名「京丹後」が付けられた駅名は無く、存在するのは各旧町名の駅名である。
 人口は約62,000人、面積は501.83kuである。
 京丹後市は、京都府北部の丹後半島に位置し、リアス式海岸部の良好な湾や入江を通して、古代から大陸・朝鮮半島と活発な交流が行われてきた。
 回船業や丹後ちりめんの生産が産業を支えていたが、現在は機械金属工業・観光産業が主な産業である。


京都エコエネルギー研究センター

京都エコエネルギー研究センター・会議室

京都エコエネルギープロジェクト


 京都エコエネルギープロジェクトは、独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO技術開発機構)の委託研究事業「新エネルギー等地域集中実証研究」のひとつとして、AMITAと京都府、京丹後市、富士電機システムズ、大林組、日新電機、野村総合研究所が共同で実施するプロジェクトである。
 京都エコエネルギープロジェクトは、研究対象とする地域の需要家の電力消費量に追従する制御可能なガスエンジン、所内負荷への一定の電源供給と熱供給をする燃料電池からなるバイオガス発電と気象条件に左右される太陽光発電や風力発電の変動分を補償する二次電池を組み合わせ、連系する電力系統にできるだけ影響を与えずに安定的に電力や熱を供給する実証研究で、平成15年よりスタートして実証研究期間は5年間を予定している。


京都エコエネルギー研究センター


 「京都エコエネルギープロジェクト」は、独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO技術開発機構)の委託研究事業「新エネルギー等地域集中実証研究」として実施されるもので、新エネルギーの供給源としてバイオガス発電施設、太陽光発電や風力発電設備で京丹後市の山の中に設置されている。
 このプロジェクトでは、気象条件に左右される太陽光発電(50kW)や風力発電(50kW)と制御可能なバイオガス発電(ガスエンジン:400kW+燃料電池:250kW)、二次電池(100kW)を組み合わせ、京丹後市にある役場や病院、市営団地などの需要に応じて安定的に電力・熱供給を行うと同時に、連系する電力系統にできるだけ影響を与えず、またコスト的にも適正な「新エネルギーによる分散型エネルギー供給システム」の構築を目指している。

食品系未利用資源・投入室

日本最大級のバイオガス発電施設


 バイオマス発電は、安定電源として電力制御の重要な役割を担うもまでる。
 「京都エコエネルギー研究センター」は、バイオマスガス発電施設と電力供給をコントロールする制御センターの機能を備えている。
 バイオマス発電においては、ガスエンジン式発電機と燃料電池へメタンガスを供給し、安定的かつ効率的な発電を実現するために、どのような原料をどのようなタイミングで投入するかが重要なテーマとなる。
 このため、原料調査(品目・成分・性状・量・発生頻度等)、原料サンプルのメタン発酵試験等、原料調達マネジメントに必要な調査・研究も実施している。
 食品系の未利用資源のみの発電施設としては、日本最大級の施設で、日々刻々と変動する需要家の電力消費量に追従する「安定電源」としての役割を担っている。

ガスエンジン式発電機

燃料電池