誠信クラブ
行政視察

2007.04.12




兵庫県豊岡市
「防災対策について」


兵庫県豊岡市

 豊岡市は、平成17年4月1日、兵庫県の北東部に位置する1市5町(豊岡市・城崎町・竹野町・日高町・出石町・但東町)が合併し、人口が約92,000人、面積が697.66kuとなった。
 北は日本海、東は京都府に接し、中央部には円山川が流れている。市域の約8割を森林が占め、海岸部は山陰海岸国立公園、山岳部は氷ノ山後山那岐山国定公園に指定されている。
 平成17年9月には、国指定の特別天然記念物・コウノトリが自然放鳥され、人里で野生復帰を目指す世界的にも例がない壮大な取組みを行なっている。
 産業は、農林水産業、観光業などが盛んである。
 平成16年10月の台風23号では大きな災害をもたらし、その教訓をもとに独自の防災対策を取り組んでいる。


豊岡市役所

豊岡市議会・委員会室

豊岡市地域防災計画

 平成16年10月の台風23号をはじめとする過去の災害の教訓を踏まえ、「みんなの力で命と暮らしを守る」を理念とし、平成18年9月に策定した。
 
 基本的指針
(1)災害リアリズムに徹する
 「災害は必ずやってくる「災害は明日にもやってくる」「災害に対してはそれぞれに限界がある」という現実を見つめ、事前の備えや災害時の行動等を具体的にイメージする。
(2)減災の視点に立つ
 災害を防ぎ、被害をゼロにすることは困難であることから、『減災』を考え方の根幹とする。
(3)地域の力を蓄える
 災害における様々な事態を想定し、日頃から住民一人ひとり、自治組織等が積極的に力を蓄えるとともに、関係機関との連携を図っていく。


豊岡市災害・防災情報
 災害が発生したならば、豊岡市のホームページで警戒情報、避難勧告・指示、避難所開設情報、被害状況をきめ細かく情報提供できるシステムを構築している。

市民向け「豊岡市地域防災計画ダイジェスト版」
 豊岡市地域防災計画の策定と同時に市民向けの豊岡市地域防災計画のダイジェスト版を作成し豊岡市のホームページでも公開している。

ライブカメラ
豊岡市内に6箇所ライブカメラを設置して、いつでもパソコンから確認ができる。

とよおか防災ネット
 防災情報の携帯電話ホームページで、地震や台風等で市内に災害の恐れがあるときや災害が発生したときに「とよおか防災ネット」のお知らせメールに登録していると、避難準備情報や避難勧告、避難指示などの防災情報メールが携帯電話へ配信される。

 豊岡市においては、平成16年の台風23号災害伝承事業として、毎年10月28日をメモリアルデーとして、災害の経験を風化させず後世に伝承する様々な取り組みを行っている。
 笠岡市においても平成16年の台風19号による高潮災害を教訓に、防災・減災について常に心の備えを忘れずに積極的な取り組みが必要である。


平成16年10月に決壊した円山川・堤防


このポールの赤い印まで水位が上昇した