議会運営委員会
行政視察

2006.11.14




長野県須坂市
「一問一答・議会運営全般について」


長野県須坂市

 須坂市は、長野県の北東部に位置し、山岳地帯・扇状地帯・沖積地帯からなる。
 明治から昭和にかけては製糸の町として栄え、 近年は電子・機械工業と風光明媚な観光地、全国有数のリンゴ・巨峰の産地である。
 製糸として栄えた後に、「富士通」が進出していたが、須坂市から撤退して大きな柱が消えてしまった。
 須坂市は、「信州・蔵の町」として落ちついた街並みで、「やさしさと活力あふれる美しい共生・文化のまち」というスローガンを掲げている。
 気候は、典型的な内陸性気候。
 人口は約53,600人、面積は約150km2


須坂市役所

須坂市議会・第4委員会室


議会改革について


 須坂市議会(定数24名)では27項目の議会改革を行なっている。
(1)委員会の原則公開
(2)参考人制度の活用
(3)一般質問・委員会の対面方式について
(4)各種審議会等への委員就任の制限について
(5)行政情報について
(6)行政報告について
(7)議員研修会について
(8)海外視察について・・・平成14年度より見合わせ
(9)会議における服装について・・・クールビズ
(10)行政視察報告会について
(11)議長交際費の公開について
(12)定例会の委員会記録の外部委託について
(13)長野広域連合・一部事務組合議会の状況報告について
(14)定数・議会改革に関する市民との懇談会について
(15)定数及び報酬について
(16)次回定例会会期日程の予告について
(17)情報化時代への対応について・・・本会議のインターネット中継を平成19年度実施予定
(18)政務調査費の公開について・・・HPによる公開
(19)監査委員の本会議出席について
(20)パネルの使用について・・・必要最小限のパネル使用を許可。資料配布も許可。
(21)本会議への連絡員の出席について・・・連絡員としての課長は関係する質問が終了した時点で退席。
(22)議員の申し合わせ事項について
(23)広報特別委員会の決定事項について・・・市民アンケート実施
(24)一般質問通告要旨の地域公民館等への配布について
(25)議長車のハイブリッドカーへの変更について
(26)出向く委員会の試行について
(27)委員会審査における討議の採用について


一問一答について

 須坂市議会では平成13年11月30日、議会運営委員会にて議場への議員質問席の設置、一問一答について検討を行なった。
(1)発言時間は再質問を含め、1人30分とする。(答弁は含まない)
(2)再質問は自席で行なう。
(3)再質問の制限回数は問わない。

 平成15年6月定例会から、質問席を設置
(1)1番目の質問者は、質問席に着席し、議長の指名により登壇・質問を行なう。
(2)理事者の答弁は質問席で聞き、再質問も質問席で行なう。
(3)質問終了後自席に戻り、次の質問者は自席より質問席に移動し、議長の指名により登壇、質問を行なう。以後この繰り返し。

 平成16年3月定例会から
質問者は2つの方法から自由に選択する。
(1)最初から質問席で質問を行なう。この場合は通告書の件名ごとの質問、答弁とする。
件名の最初の答弁は登壇し、再答弁は自席で行なう。
(2)最初は登壇し、一括質問、一括答弁の後、再質問は質問席で行なう。一括答弁は登壇し、再答弁は自席で行なう。



須坂市議会・議場

対面式の質問席

行政視察報告会

 須坂市議会では、本年5月に3常任委員会が行政視察を行なった報告会を9月18日(土)に行なっている。
 各常任委員会が20分程度説明し、その後に質疑応答を行なっている。
 このような行政視察報告会を市民に対して行なっているというのは、私の知る限りでは初めてである。

 また須坂市議会では、議長交際費もホームページで公開している。
 市長交際費を公開しているところは多いが、議長交際費まで公開しているところは珍しい。
 27項目の議会改革で、開かれた市議会という印象を強く感じた。
 笠岡市議会も議会改革は進んでいると思っていたが、須坂市議会のこうした事例を知り、今後の課題として考えていかねばならない。