西部地区養護老人ホーム組合議会
行政視察

2006.10.23〜24




江南市立養護老人ホーム「むつみ」


愛知県江南市

 愛知県江南市は濃尾平野の北部、木曽川の南岸に位置し、木曽川をはさんで岐阜県側の地域との交通結節点である。
 木曽川を中国長江(揚子江)に見立てて、その南側に位置することから江南市と名付けている。
 地形は全般に平坦で、木曽川の恵みを受けた肥沃な扇状地である。
 名古屋から約20km、 名鉄犬山線で約20分という事で、ベッドタウンとして都市化が進み、平成15年には人口10万人を達成し、尾張北部地域愛知県尾張北部の主要都市となっている。
 面積は約30.17ku。人口は約101,000人。


江南市立養護老人ホーム「むつみ」・全景

江南市の福祉ゾーン

江南市立養護老人ホーム「むつみ」

 江南市立養護老人ホーム「むつみ」は、昭和34年4月に江南市立養老院として入所者30名で開所した。そして平成4年9月に江南市立養護老人ホーム「むつみ」と名称を改め、現在地の江南市河野町に改築移転した。
 平成4年10月に、ひとり暮らし老人等給食サービス事業・デイサービスを開始し、平成13年からは、ひとり暮らし老人等給食サービス事業の全面民間委託、また平成14年からは給食調理業務を民間委託している。
 この施設の周辺には、民間の特別養護老人ホーム・ケアハウス・グループホーム等の福祉施設があり、江南市の福祉ゾーンになっている。

 

施設の概要


 敷地面積は、4,952.46uで、鉄筋コンクリート造2階建てで延床面積は、1,744.77uで建築事業費は9億3,493万円である。
 入所者の居室は、6畳2人部屋・ 和室20室(1階6室・2階14室)・ 洋室5室(1階5室)で定員は50名、また短期居室は6畳1人部屋・ 和室2室(2階2室)である。
 65歳以上で、身体・精神・環境上や経済的な理由により居宅での生活が困難な方が入所できる。
 ショートスティは、日常生活に不安がある高齢者に対し、短期間の宿泊により生活習慣の指導、支援を行い自立した生活の継続を可能にすることにより、福祉の向上を図ることを目的とし一度に2名まで利用が出来る。(連続7日以内、6ヶ月で24日以内)
 デイサービスは、江南市介護認定審査会で非該当と認定された方、また概ね65歳以上で、市長が必要と認めた方が、概ね週2回程度利用ができる。(1日10人程度)


むつみ・集会室

むつみ・中庭

運営について

 岡山県西部地区養護老人ホーム「敬愛園」は、調理業務・夜間等の施設管理が直営だが、江南市立養護老人ホーム「むつみ」では、民間委託している。
 このように民間委託できる部分は、もっと考え直す必要があるのではないか。
 周辺が福祉ゾーンという事で、市立の施設・民間の施設が隣接している。このように福祉施設を集約するという手法は今後の取り組みとして大いに参考にしていくべきだと思う。
 江南市行財政構造改革「集中改革プラン」で、老人ホームは平成20年度から社会福祉法人による運営とし、その運営ノウハウの活用により、入所者へのサービス向上等を図る計画だという。
 岡山県西部地区養護老人ホーム「敬愛園」は施設も老朽化しているし今後の取り組みを考えれば、社会福祉法人による運営を真剣に考える必要があるのではないか。

 

むつみ・運動場

むつみ・菜園

ショートスティ・居室

緩やかな階段