「教育研究所における不登校対策への取り組み」 2005.10.14 滋賀県彦根市 笠岡市・矢掛町中学校組合議会行政視察 |
![]() 彦根市役所 |
滋賀県彦根市 滋賀県彦根市は、滋賀県のほぼ中央部、琵琶湖の東北部に位置し、琵琶湖と鈴鹿山系に囲まれた豊かな自然に恵まれている。 戦国時代には絶えず戦場となっていたが、豊臣時代に石田三成が佐和山城主となってから町は次第に繁栄し、その後、関ヶ原の戦功で井伊直政が彦根の地に封ぜられ、その子直孝が彦根城を築城してから城下町として発展、産業、政治、文化の中心地として約300年間栄えた。現在も歴史的・文化的な風情を色濃くとどめるとともに、中世から近世にかけての貴重な歴史遺産が、数多く存在している。 面積は約98ku・人口は約107,000人である。 |
彦根市立教育研究所 1.今日的な教育課題に関して調査研究を行い、教職員の指導に資する。 2.教育相談活動を推進し、児童・生徒の適応力の向上を図る。 3.教職員の教育実践研究を奨励し、研修意欲の高揚に努める。 4.指導に悩む教職員の相談活動を充実する。 |
![]() 彦根市民会館 |
![]() 彦根市民会館・会議室 |
ともづなカウンセリング事業 増加する不登校児童生徒への対応として訪問教育相談員を配置し、「訪問教育相談」を実施している。 中学校区を中心に各訪問教育相談員が学校に出向き、学級担任及び保護者への相談援助や本人への指導援助を行っている。 またスーパーバーイザーによる「ともづな教育相談」で長期欠席児童やその保護者へのきめ細かい相談治療にあたっている。さらにスーパーバイザーの指導により相談員の資質向上のための定例の研修会及び保護者や教職員を対象にした相談援助活動を行っている。 訪問教育相談員は常勤1名と非常勤職員7名、計8名で、彦根市内24小中学校を訪問している。 |
適応相談室「オアシス」の目的 学校とは異なる環境で、一人一人に応じた「ゆとりのある活動」を展開し、「立ち直りの活力」を高めることを目的としている。 1.体験的活動の中で自己を見つめ、言語化する力・自分の思いを素直に表出する力を育てる。 2.オアシススタッフと一緒に過ごし活動する中で、生活に自信を持たせ、自立する力を養う。 3.心の安定、生活への適応力向上をはかり、学校生活への復帰を目指す。 |
適応相談室「オアシス」の事業内容 心身の不調による不登校及びその傾向があり、適応指導教室まで通室可能な児童・生徒で保護者による送迎ができる方を対象としている。 開室日は月曜日から木曜日は小学校9:30〜14:30、中学校9:30〜15:00、金曜日は小中学校とも9:30〜12:00である。 金曜日の午後は、保護者・児童生徒の見学・面談を行っている。 「入学式・卒業式・学期始め・学期終わり」は「登校トライ」の日として閉室としている。 主たる活動は、読書・創作・スポーツで、野外体験活動、栽培活動、調理実習等の体験型の活動が多い。 場所は市民会館2階の教育研究所内で常勤指導員は2名で対応している。 年間開室日数は約230日、運営委員会は年2回開催、通室生の保護者や担任教員との懇談会「親の会」「教師の会」を年間で各8回開催、学期末の保護者懇談を年間3回開催している。 現在、小学生6名・中学生20名の計26名が通室している。そのうち13名は今年から通室している。 |