岐阜県美濃加茂市
美濃加茂市は岐阜県の中部に位置し、南は木曽川を境として、可児市と接して愛知県に連なる。南部は住居・商業・工業地域に適し、北部は緑に囲まれた山間部で椎茸の栽培等が盛んである。中部は丘陵地で果樹・野菜栽培・稲作が行なわれている。そして中部丘陵地には住宅団地や工業団地がある。
江戸時代には宿場町として栄えたように古くから飛騨路が通り抜け、現在はJR高山線・太多線、長良川鉄道や国道21号・41号・248号・418号の4本の国道が交差するなど交通の要衝である。現在では中部圏の中心名古屋市及び名古屋空港とを結ぶ名濃バイパスの完成で、この地域の中核都市として産業面でも脚光を浴びている。近年では日立情映テック梶Eソニーイーエムシーエス梶Eヤマザキマザック梶E富士通VLSI梶E三菱マテリアル鰍ネど大型企業が立地するなど、岐阜県トップクラスの製造品出荷額を誇っている。人口は約52,800人で毎年増加している。
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美濃加茂市役所 |
美濃加茂市議会・第2委員会室 |
中部台地土地区画整理事業
(ふれ愛タウン整備)
東海環状自動車道美濃加茂IC周辺地域を計画的に開発し、住宅建設を誘導すると共に、新時代のITモデル地区として整備し市の活性化の中心地区として位置付ける事業である。
全体面積は約75haで、北部約20haを産業系、南部約55haを住居系地区として整備をしている。
産業系地区は高速道路ICまで約800m、また国道により名古屋まで約30kmの好条件の位置にあり、全14区画のうち11区画が販売済みであと3区画も問い合わせ中という。
住居系地区は光ファイバーにより24時間インターネット接続が可能で、IT技術によるセキュリティや高齢者対策を推進し、計画人口は1100戸の4000人で、地区計画の導入により落ち着いた街並みを形成し緑とITが融合した「ここにしかない街」が建設されている。
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インターネット常時接続環境
土地区画整理事業のインフラ整備としては日本初という事で、最大25Mで月額が4500円で常時接続ができる。またCATVは月額500円である。
インターネットカメラ&ケアシステム
撮影した画像を外出先へ送信できるため外出先からも来客の有無や家族・住まいの安全を確認することができる。
センサと自動排水栓(オプション)を合体させた世界初のシステムで家庭内事故で最も多いといわれる浴室事故の早期発見を支援している。
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みのかも文化の森「展望塔」から望む中部台 |
団地内の「文学の小怪」 |
自由設計
第1期建築条件付き宅地分譲では、自由設計のプランニングが可能である。また中部台デザイナーズハウスネットでは、輸入住宅やコンクリート住宅など、個性的なマイホームづくりを支援している。
エコガーデン計画
街の景観の統一感と自然環境に配慮している。そして自然に優しい「エコステイン」という部材を用いて美しい街並みを目指している。また低木・地被植物や生垣で宅地内の植栽を行い街の緑化を推進し、また各宅地内にシンボルツリーを1本以上植栽するようにしている。
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コミュニティバス
市街地への移動に便利なコミュニティバスの団地内運行を行なっている。
美濃加茂市のコミュニティバスは愛称が「あい愛バス」という。このコミュニティバスが市内を巡回している。一般が200円、小中学生・知的障害者・身体障害者は100円、未就学は無料である。また1日乗り放題は500円である。
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コミュニティバスのバス停 |
介護老人保険施設 |
介護老人保険施設
中部台地区画整理事業の産業系地区には介護老人施設がある。
デイケア利用から100名の入所にまで対応できる大規模施設で、施設内には訪問介護施設を設けている。
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住宅系が坪単価が約16万円程度、産業系が坪単価約10万円程度という。
名古屋から45分程度の距離で、JR美濃太田駅からもそんなに遠くないし、ICのすぐ近くという立地条件の良さにもかかわらず、正直「安い」と感じた。
笠岡市の大井ハイランドの場合、坪単価20万円前後で概ね完売したが、今後は価格を抑えて環境に優しい特徴ある街づくりを考えていかなければならない。
美濃加茂市の担当者から産業系の企業誘致は、坪単価10万円を超えると難しいと言われていた。
笠岡市の企業誘致を考えるとき、思い切った低価格にしなければ、とても勝負にならないはずである。
美濃加茂市のように人口を増やすためには、住みやすい特徴ある街づくりと、積極的な企業誘致が不可欠である。
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中部台地の調整池
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団地内のインターネット・カメラ |
中部台地の産業系地区 |