第55回・中国都市監査委員会

2004.05.28




山口県周南市


 
 監査委員として初めての中国都市監査委員会が山口県周南市で開催された。
 周南市は徳山市・新南陽市・熊毛町・鹿野町の2市2町が平成15,年4月21日に合併した市である。
 新幹線のぞみも停車するようになった徳山駅を降りて目の前のホテルサンルート徳山が今回の会場である。

 会議の冒頭に来賓として周南市長のご挨拶を伺ったが、合併は4年間もかけていろいろな調整を行い大変なエネルギーを要したという事である。しかし合併は避けて通ることができないと言われた。
 周南市長も若い頃、議員として議会選出監査委員を務めて大変勉強になったそうである。


会場のホテル前で代表監査委員と

議事

1 会議議長挨拶

2 報告
 ア 新規会員都市
   広島県安芸高田市・広島県三次市
   (どちらも合併による新規会員)

 イ 平成15年度地区事務費収支報告

 ウ (1)平成16年度全国都市監査委員会理事会について
・・・8月26日(木) 神戸市・神戸ポートピアホテル
   (2)平成16年度事務研修会について
・・・10月14日(木)15日(金) 広島厚生年金会館
   (3)平成17年度総会開催地について
・・・8月30日31日、高知市において開催
   (4)平成17年度事務研修会開催地について
・・・名古屋市
   (5)第T研究部会(第13回)の研究課題及び第2研究部会(第13回)の担当地区について
・・・第T研究部会 東北地区
・・・第2研究部会 北陸地区
   (6)事務研修会出席者分担金について
・・・平成17年度から廃止を決定

 エ 第5次監査基準準則改訂特別委員会について

 オ 全国都市監査委員会第T研究会(第12回目)について

3 議案審議
 ア 平成16年度全国都市監査委員会役員都市選考委員会の委員都市の選出について
・・・岡山県倉敷市 山口県山口市

 イ 平成17年度中国都市監査委員会の開催市の決定について
・・・岡山市

 ウ 平成16年度本会会長都市の改選について
・・・広島市

4.その他

5.研究課題の解説
1 非常勤職員の各種審議会等の委員報酬について(山口市)

2 市の外郭団体等への補助金に対する監査について(鳥取市)

3 公の施設の指定管理者に対する監査について(庄原市)

4 納人から提出させた分割納付誓約書の時候中断の効力について(笠岡市)


監査委員の現状と課題


講師 山口県監査委員・公認会計士
竹田義廣氏

 不正は企業でいえば支店、公共団体では出先機関が多いようだ。
 こうした支店、出先機関は事務担当者が少なくて忙しい。そのため特定の人に全ての出納事務を任せなければならない。そうした場合に不正がおこりやすい。
 そうした不正をおこす人が当然悪いが、そのような組織にも問題がある。

 監査は懐疑心をもって行わなければもならない。
 内部統制を行い、チェックシステムを確立すれば不正は防げる。
 監査は地味であるが、大変重要なポジションである。

 会計監査で精査は時間的にもなかなかできない。一部を見て不正を見抜くのは難しい。しかしそうした判断を効率的に行なわなければならない。

 監査委員の説明責任が必要である。
 会計監査と違って監査委員監査は大きな違いがある。工事監査となれば財務とか会計の知識では対応が無理である。広範囲な見識が必要となる。

 これからの監査はIT化に対応しなければならない。
ITに関しての知識がなければ監査できなくなる時代が到来する。