第6回・笠岡市議会議員研修会


2003.08.31

「合併問題と今後の地方の行方」

講師 片山虎之助・総務大臣

笠岡グランドホテル






三好議長から歓迎の挨拶



片山総務大臣の講演

市町村合併・三位一体・住民基本台帳について

 片山総務大臣は、岡山での秘書の結婚式を終えて笠岡へ定刻に到着した。
 大臣就任でちょうど1000日目の日に地元笠岡市議会で講演を戴くことになった。
 笠岡市議会の議員研修会で、大臣が講師という事は最初で最期だと思われる。
 
 片山総務大臣は、市町村合併・住民基本台帳等、いろいろ激務が続いているという。
 市町村合併に関しては、岡山県は少し遅れているが広島県・香川県は随分進んでいる。
 合併特例債の期限を延長という問題もあるが、調整が必要である。平成17年3月の期限は守らなければならないが、それ以降の2次的な合併制度も考える必要があるだろう。
 笠岡市は岡山県の合併パターンで単独となっているが、本来は合併が望ましい。単独でもやっていける力があるという事かもしれない。浅口郡もいろいろな考えがあるようだ。

 来年度予算では合併に対して、各省庁が協力して積極的に取り組む。
 県で行っているような保健・福祉・都市計画等は、市でやるべきである。
 少子高齢化が進む中で、市町村にもっと権限委譲しなければならない。
 そのためには、市町村を大きくして、強くしなければならない。
 今までの護送船団方式は、もはや存在しない。
 小さい自治体の交付税は当然減る。小さい自治体で、合併を望まなくても結構だが覚悟が必要である。
 市長村合併が落ち着けば、道州制を議論しなければならない。
 北海道は道州制になっても、北海道だろう。北海道で道州制をシミュミレーションした試験的な事も考えている。


 住民基本台帳カードは、電子自治体の基本となる。セキュリティーの問題を指摘されるが、安心して戴きたい。自治体の電子化を進めなければならない。
 インターネットにより情報格差がなくなっている。ITを利用した電子自治体の構築が急務である。

 私は住民基本台帳カードについて質問した。
 笠岡市においては、「かさおかカード」が先行して無料で希望者に配布されて、住民票・印鑑証明書・税証明書が発行されている。
 一方で8月25日から開始した、住民基本台帳カードは、国から1枚あたり1000円の補助で、あとは各自治体の負担となる。全国的な平均ではカード発行手数料が500円程度という事だが、もっと国の補助を高めないと普及が難しいと思う。
 電子自治体の基本となる住民基本台帳カードなのだから、補助については考え直す必要があるかもしれないという含みのあるお答えだった。
 総務大臣としては、とりあえず300万枚程度を発行できればと考えているようだ。


会食をしながら質疑

左から高木市長・片山総務大臣
三好議長・柴田副議長

時間的な制約もあり、もっと地元岡山県また笠岡市に関わる具体的なお話も伺いたかった。