誠信クラブ行政視察

2010.01.29




静岡県沼津市

「海の魅力発信事業について」



静岡県沼津市

 沼津市は駿河湾に臨む伊豆半島の付け根に位置する港町で、東駿河の中心都市である。 
 古来から東海道の陸路と海路を繋ぐ交通拠点であり、江戸時代には沼津城が築かれ東海道宿場町としとての栄えるなど人・物・情報の交流拠点として、この地域の政治経済や商業、文化の中心的役割を担ってきた。
 気候は温暖で、箱根・伊豆・富士山への観光拠点であり、かつては保養地として政財界の著名人が別荘を建てていた。また皇室も沼津御用邸を構えていた。
 東海道新幹線が隣の三島市に駅を構えたため、沼津市の活性化は遅れたが、最近になって沼津駅周辺再開発事業の進捗や新たな商業施設も出店している。 
 静岡県下最長の60kmの海岸線は砂浜からリアス式海岸まで変化に富んでいる。
 人口は約208,000人。面積187.11k㎡。


沼津市役所

沼津市議会・会議室

海の魅力発信事業

 沼津市の約60kmの海岸線を生かし、ビューポイント整備等の海の魅力づくり、海をキーワードに情報発信を行い、海辺のにぎわいづくりとネットワークづくりを推進している。(観光交流課)


沼津港整備事業

 地域の新たな観光拠点の創出及び水産業の活性化のため、沼津港の内港、外港整備やにぎわいの拠点となる水産複合施設等の整備を実施する。(水産海浜課)


海の魅力発信事業の概要


平成18~20年度
☆観光振興ビジョン・アクションプランの作成
☆沼津港大型展望水門のライトアップ
☆「人」「もの」によるPR
☆イベント支援
☆観光ビュースポット整備
☆みなとオアシス沼津の認定
☆戸田魅力増進事業

平成21年度
☆「人」「もの」によるPR
☆沼津港魅力発信事業
☆イベント支援
☆観光振興懇話会
☆観光ビュースポット整備


沼津港

沼津港大型展望水門「びゅうお」

沼津港大型展望水門「びゅうお」

 沼津市は、プレート境界型の東海地震の危険性が指摘されており、国・静岡県・周辺自治体とともに地震対策、特に津波対策に力を入れている。
 また自主防災組織の活動も活発で、自治体による防災設備の拡充にも力が注がれている。
 東海地震の津波対策として、沼津港大型展望水門「びゅうお」は沼津港の内港と外港を結ぶ航路から進入する津波から港の背後地の50ha、 9,000人を守るために作られた水門である。
 その巨大な姿には驚くばかりである。
 笠岡市の高潮対策として、神島大橋周辺にこうした大型水門を設置すればと思うのだが、莫大な予算が伴ってしまう。


水門からの展望


 津波をシャットアウトする扉体(ひたい)は、幅40m、 高さ9.3m、重量は406tと日本最大級である。
 これだけの大きな扉体なので、それを支える躯体も大きく沼津市ではその高さを生かして展望施設を併設した。
 この展望施設には、両岸に設置した13人乗りのエレベーターにより昇ることができる。両岸の機械室の周囲を展望回廊がまわっていて、この展望回廊の床は、地上約30mである。
 両側の展望回廊を幅4m、長さ約30mの連絡橋がつないでいて、北には愛鷹山、富士山、南アルプスを望み、遠く清水まで見渡すことができる。
 また、箱根連山や沼津アルプスを見渡し、眼下には我入道海岸が広がり、その先に駿河湾に突き出した大瀬崎をくっきりと見ることができ、東西南北360度の展望となっている。


沼津港大型展望水門「びゅうお」
展望台・内部

沼津港・魚市場

沼津港大型展望水門「びゅうお」からの展望