環境福祉常任委員会
行政視察

2009.10.27




北海道砂川市

「砂川市民病院について」



北海道砂川市

 砂川市は北海道のほぼ中央に位置し、東は夕張山系を境に赤平市・歌志内市・上砂川町に隣接した丘陵地帯が続き、西は石狩川を挟んで新十津町・浦臼町に、北は空知川を挟んで滝川市、そして南は奈井江町に隣接した平地地帯が広がっている。
 砂川の語源は、アイヌ語のオタ・ウシ・ナイを意訳したもので、「オタ」は砂、「ウシ」は多い、「ナイ」は川を意味している。
 石狩川と空地川に抱かれるような地形の砂川には、上流に歌志内を源とする「ペンケオタウシナイ川」と、下流に市街の中央を流れる「パンケオタウシナイ川」があり、アイヌ語の地名「オ タウシナイ」が生まれたものと考えられている。
 人口19,305人(平成21年9月末)、面積78.69ku。


砂川市役所

砂川市議会委員会室

砂川市立病院の沿革

 昭和15年、町立社会病院として内科・外科・産婦人科・耳鼻咽喉科の一般病棟46床で開設され、昭和43年には全面改築を行なった。
 そして昭和46年6月に救急医療センター、9月に救急告示病院、昭和57年7月に北海道保険医療基本計画に基づく中空知地域センター病院の指定を受け、昭和58年12月に病舎の増築を図り、センター病院の機能を発揮するために100床を増床して高齢化社会に対応できるようにした。
 更に平成7年8月に人工透析室を、11月に健診室を開設し患者ニーズへの対応と疾病の早期発見・早期治療を図り、平成9年1月には災害拠点病院の指定も受け、平成16年6月のNICUを開設し、12月より地域周産期母子医療センターの認定を受け、小児科の拡充、産婦人科の整備を行った。
 平成17年1月には地域がん診療拠点病院の指定を受け、平成18年1月にはオーダーリングシステムを導入し、現在は診療科21科、病床数521床を有し、地域の基幹病院としての役割を果たしている。


地域センター病院

 砂川市の人口は19,305人で市内における医療需要は限られており、入院患者数の約71%、外来患者数の約60%が近隣市町村からの患者で占められており、地域病院としての特色が強く、地域センター病院、地域完結型病院としての使命を継承・発展させ、質の高い医療を提供することを目指し、充実した医療と病院経営の健全化をもって、地域センター病院としての使命達成に努めている。

 診療圏人口・・・・・129,160人
 職員数・・・・・・・・・739名 (うち常勤医師77名)
 1日平均外来患者数・・・・・約1,043人


砂川市立病院
市役所の真ん前に新築中
その隣にある現在の市民病院は解体
そして立体駐車場を建設


工事中の新砂川市立病院

砂川市立病院基本的方針

・札幌と旭川の中間。中空知地域の中核センター病院、地域完結型医療の中心

・地域に必要とされる医療

・地域の人々に納得され、信頼される医療

・良質の医療
  ・良質な医師・看護師・・・の確保・育成
  ・医療機器の整備・更新 (購入額1.5/年)
  ・職場環境の整備 (IT・アメニティー・プライバシー・女性)
  ・待遇・研修への配慮・・・モチベーションの確保



 砂川市立病院の事務職は、ほとんど病院職員として採用されたプロパーであり、プライドを持って取り組んでいるという。
 また病院長の思いも強く、積極路線で病院経営を行って自治体病としてはめずらしく黒字となっている。
 医師の確保も北海道内の3つの医大に積極的に出向いているという。
 笠岡市の場合は、病院の事務職は数年で異動という事で取り組みが腰掛けとなっているのではないか。

 砂川市周辺には大きな病院がないとか、開業医も少ないとか、笠岡市とは環境が違うと思われるが、とにかく積極的に取り組むことが連鎖的に良い方向に向かっていると感じられた。