環境福祉常任委員会
行政視察

2008.11.13




熊本県熊本市

「熊本市総合福祉センター」



熊本県熊本市

 熊本市は九州の中央、熊本県の西北部に位置し、地勢は、金峰山を主峰とする複式火山帯と、これに連なる立田山等の台地からなり、東部は阿蘇外輪火山群によってできた丘陵地帯であり、南部は白川の三角州で形成された低平野からなっている。
 
熊本市は、サービス産業が中心の都市で、、IC産業の集積、全国でも高い生産性を誇る都市型農業、水産業など各種産業が展開されている。
 熊本都市圏及び政令指定都市についての研究会の構成市町村は、熊本市と3市10町1村(宇土市、宇城市、合志市、植木・泗水・菊陽・大津・益城・嘉島・城南・御船・甲佐・山都町・西原村)で、この都市圏人口は約100万人で熊本県人口の5割以上を占めている。
 熊本市の人口は、677,865人、面積は約267.08k㎡。


熊本市総合福祉センター
ウエルパルくまもと

熊本市総合福祉センター・会議室

熊本市総合保健センター

 熊本市総合保健福祉センターは、平成20年4月1日に供用開始した熊本市で初めての公共施設の設計・建設、維持管理・運営等を民間の資金や技術的能力を活用するPFIの手法により整備した施設で、事業期間は平成18年3月24日(契約日)から平成40年3月31日までの約22年間である。
 この建物は、ウェルパル広場、子ども総合相談室、子ども発達支援センター、中央保健福祉センター、保健所の5つの機能を備えた複合施設で、高齢者や妊産婦の方が安全に利用できるよう、オストメイト又はシャワーパンなどを備えた多目的トイレを各階に配置するほか、火災や地震などの緊急時にはライトの点滅とチャイムで知らせる装置もあり、視聴覚に障がいのある方も安心して利用できるよう、随所にバリアフリー・ユニバーサルデザインを取り入れている。


1階・・・ウエルパル広場

 ウェルパル広場・大会議室・総合案内

 子どもから高齢者まで健康で安心して暮らせるように、NPO団体などと行政が協働で健康づくり活動を展開していく「ウェルパル広場」。
 授産品コーナーやイベント広場、NPO団体などの活動を支援するコーナーもあり、健康づくりと福祉に役立つ情報も発信している。利用料は無料。


1階・ウェルパル広場

2階・子ども発達支援センター

2階・・・子ども発達支援センター


 障がい又は障がいの疑いのある子どもとその保護者を対象として、さまざまな相談支援事業や初期療育活動を行う専門的な施設で、子どもとその保護者が住みなれた地域社会のなかで支援を受けることができるよう関係機関との連絡調整を図り、地域ネットワーク型の支援システムの構築を図っている。


2階・・・子ども総合相談室

 「子どもに関する相談」をキーワードに育児相談をはじめ、成長発達・不登校などあらゆる相談の一次相談窓口として、保健師、保育士、心理士などの専門員が電話や来所により対応します。また、ヤングテレホン、ヤングメール業務を青少年センターから引き継いで実施している。

2階・子ども総合相談室・心理室

3階・中央保健福祉センター

3階・中央保健福祉センター

 保健福祉センターは市内5ヶ所に設置されている1つで、市民の保健・福祉の向上を図るため、健康相談、保健指導、健康診査など地域保健に関し、必要な事業、福祉に係る相談・受付業務を行っている。併せて、地域の特性に応じた住民協働による健康づくりを支援している。

4階・熊本市保健所

 熊本市保健所は、地域医療課、生活衛生課、食品保健課、感染症対策課からなり、快適で安全な生活環境を確保するため、食品衛生、生活衛生関連施設や医療施設等の監視指導や相談業務、感染症の予防対策、衛生思想の普及向上や医療安全に関する相談業務などを行っている。


4階・熊本市保健所

地球環境保全への配慮

 この建物は壁面緑化、屋上緑化、自然通風、太陽光発電、トイレ・散水は雨水の利用等、環境に対して最大限の工夫をこらしており、こうした面での視察が多いという。

敷地面積・・・5,279㎡
建築面積・・・2,217㎡
延床面積・・・8,002㎡
構造・・・・・・・鉄骨・鉄筋コンクリート造
駐車台数・・・63台(身体者用4台を含む)
駐輪台数・・・100台

 PFIの手法が、いたるところに様々な配慮をした施設で驚きの連続であった。
 今後の公共施設の在り方を先取りした施設で、今までの常識と違った発想を知ることができた。


壁面緑化

屋上緑化

多目的トイレ