誠信クラブ 行政視察 2008.08.21 |
長崎県島原市 長崎県島原市は、長崎県南東部の島原半島の中心都市で、島原城や武家屋敷など旧城下町の街並みが残り、市内に湧水群がある。 明治時代の廃藩置県により、一時的に島原県が設立され県庁所在地となったが、島原県はすぐに長崎県に編入され、その後島原城も廃城となり破却され、昭和39年に復元した。 島原半島の中央部の雲仙普賢岳は度々大噴火を繰り返しており、最近では平成2年11月に噴火し、その後の平成3年6月3日に火砕流が発生し報道関係者を含めて43名が亡くなった。 そして平成8年に火山の終息宣言を行って復興に向けた様々な取り組みが続いている。 人口は約49,800人、面積は約82.76ku。 |
島原市役所 |
島原市議会・委員会室 |
島原健康半島構想 島原は、日本三代薬園跡 (旧島原藩薬園跡・奈良県の森野薬園・鹿児島県の佐多旧薬園) があるという事で、島原藩の薬園として薬草の栽培が行われていた歴史を背景として、薬草の多角的な活用による地域の活性化を目指す「島原健康半島構想」を、平成16年度に地域再生計画として策定した。 薬草を地域再生のキーワードとして、薬草を活用した商品等を新たな地域ブランド・観光資源として確立し、豊かな農水産物や湧水・温泉など既存の観光資源の活用と連携して、全国にアピールすることで、長期滞在型を含む地域観光の集客を促進し、基幹産業である観光産業の振興を図るとともに、関連する多様な産業を活性化することによって、地域振興と新たな雇用機会の創造を図る事を目的としている。 @ 薬草を活用した商品の開発・販売 ・・・・・(薬草料理・菓子等)・・・・・ A 地域の農水産物の地産地消の推進・ブランド化 B 薬草の地域ブランドとしての情報発信 C 雲仙・普賢岳噴火の火山灰を利用した土産品の開発・販路開拓 |
今後の課題 市内にある遊休農地等を利用した薬草の栽培など、薬草料理等に使用する薬草を安定して供給できる体制を確立することが構想推進の大きな課題である。また薬草についての正しい知識や、栽培技術をもった人材の育成・確保が必要。 無農薬栽培や有機農法など、薬草を含め、より安全で安心な農作物の栽培技術をもった人材の育成・確保が必要。 商品のブランド化及び販路拡大において、情報を全国に発信するかが大きな課題であり、インターネット等を活用した販売・宣伝技術者の人材育成・確保が必要である。 |
薬草料理コンテスト・入賞作品 |
雲仙岳災害記念館 |
雲仙岳災害記念館 平成2年11月に始まった雲仙・普賢岳の噴火活動が平成8年6月に噴火終結宣言されるまでの、大地に刻まれた災害の事実と再生への希望を伝える施設(雲仙岳災害記念館)が島原市平成町にある。 平成大噴火の「火砕流」「土石流」をスクリーンで再現し、災害を擬似体験できる。 噴火と予知、予知から防災、火山との共生、災害についての危機意識等、いろいろな角度から災害について考えさせられる火山体験学習施設である。 改めて災害の恐怖、危機意識について考えさせられた。 |
土石流被災家屋保存公園 (保存家屋約11棟) |
旧大野木場小学校跡 (火砕流の凄まじさを、ありのままに保存・整備) |
普賢岳 (国土交通省・九州地方整備局・雲仙復興事務所から) |
現在も復旧作業が続く (国土交通省・九州地方整備局・雲仙復興事務所から) |